2018年4月19日木曜日

ホンの数分間道案内しただけのおばあちゃんの一言は、天の声だと感じました

お天気がよかったので、わたしの仕事場(日本橋)からちょっと遠いけど、お昼休憩がてら、久しぶりに皇居の前の公園まで歩くことにしました。

休憩を終えて公園から東京駅のほうに歩いていたら、交差点のところで、小柄なおばあちゃんに道を尋ねられました。

質素だけど上品なおばあちゃんです。
「日本橋の高島屋はどちらの方向ですか?」

道を尋ねられたのは、丸の内側のほうなので、そこから私の足でも8分くらいかかります。
大手町駅の入り口が近くにあったので、遠いから電車に乗たほうがいいと薦めると歩いていきたいんだとのこと。

神田に60年以上住んでいて、今日も神田から歩いてきたので、そのまま日本橋まで歩いて行きたいと。昔はよく歩いたからと。


偶然にも、わたしが帰ろうとしていた仕事場は、日本橋の高島屋の近所なので、その話をして「では一緒に行きましょう」とそのおばあちゃんに伝えました。

おばあちゃんはすごく恐縮されて、申し訳ないから大丈夫、道と方角を教えてくれればだいたいわかるからと、遠慮されました。

でも私は、そこから道を案内するのも単純ではないし、そもそもおばあちゃんが無事にたどり着けるのか心配だったので、私は仕事場に帰るだけだからご一緒しましょうと、歩き始めました。

最初、とても恐縮して無口なおばあちゃんでしたが、よく出かけるんですか?と世間話的な問いかけをしていたら、だんだん話が弾んできて打ち解けて話してくれるようになりました。

世間って狭いと思いましたが、おばあちゃんの娘さんが私と同じ市内に住んでることがわかり、またおばあちゃんが生まれ育ったご実家は、私の出身高校の近所だとわかりました。

不思議ですよね・・・


道を聞かれて、道案内でたった15分くらい、一緒に歩いた名前も知らないおばあちゃんと、ふたつも接点があるんですよ。

わたしと同じ市内に住んでる娘さんは私と同年代。そのおばあちゃんは、わたしの母より6歳若い83歳でした。

高島屋に到着してお別れのとき、小さな温かい手で私の手を優しく包み込みながら、ホントにありがとう、お母さんを大事にねと、おばあちゃんに言われた一言が、心と体に沁みました。


実は、今朝、出がけに母とひと悶着あったんです。
私は腹が立って、行ってきますも言わず、母に文句を言いながら、玄関を出てきてしまいました。

母とは真逆のタイプに見えたそのおばあちゃん。温厚そうで謙虚な感じで。
そのおばあちゃんに、お母さんを大事にねと言われ、私は天からの声のように感じました。いま、この投稿を書きながら、今朝の自分の行動を反省しています。

母は自分のことしか考えられない、びっくりするほど不器用だから自分のことで精いっぱいなんです。でも私と違ってあっけらかんとしてるので、今朝の事なんかすっかり忘れて、いつものように接してくると思うけど、年老いた母に口調を荒げるのはやめようと思った、今日のお昼の出来事でした。

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